物価高騰や半導体不足などで、学校で使う教材に影響が出ている

物価高騰などの影響のため、学校の授業で、今まで使っていた教材を使えなくなっているので、解決できるように検討してもらいたいというお願いが届きました。

 

杉本憲也議員が、市議会定例会、常任福祉文教委員会で、教育委員会に要望を伝えてくださり、教育委員会から、「来年度、技術科教材購入の目処が立った」という回答をいただけたそうです。

 

ご要望は、解決できる見通しとなりましたー!

 

 

ちょっと聞いて!議員さん

 

<投稿者>
10代

 

 

議員さんにお願いです。

現在、中学2年生の技術科の授業では、調光式のスタンドライトを製作しています。

しかし、世界的な情勢の影響を受けた物価高等や調光に必要な半導体不足によって、来年は今年と同じ授業が出来ないようです。

材料の半導体が1年前と比べて、今では5倍以上にはね上がっていると聞きました。材料費が高額になるため、集金では補えなくなるので、来年は今と同じように出来ないらしいです。

教科担当の先生もとても残念そうにそのお話をしていて、自分も残念に思いました。

技術科の電気の授業を楽しくやらせていただいたので、新2年生(現在の1年生)は同じようにスタンドライトの製作が出来ないと思うととてもかわいそうでなりません。

先生も何とかして外国から安く半導体を購入出来るようにルートを模索しているようですが、なかなか難しいようです。

新年度からも次の2年生が楽しく電気スタンドの製作を行えるように材料費の支援をしていただきたいです。

市内他の中学校の様子は分かりませんが、おそらく同様な状態だと思います。

学習の機会と環境を維持するためにも、是非、議会での予算のご提案をお願いします。

よろしくお願いいたします。

 

 

議員さんからの回答

佐藤龍彦
佐藤 龍彦

まずもって中学生や小学生が、やり甲斐のある授業を受けたいと思う気持ちに寄り添いきれていなかった事を反省するばかりです。
また、子ども達が教育予算に意見が言えない状況を続けてきた議会人の私達が、本気で考えていかなければならない内容だということを痛切に感じています。

大変申し上げにくい事ですが、来年度の予算は先日3月22日の採決によって確定しました。
予算を編成していく上で、昨年度の決算や事業効果、新規事業に関しては見込まれる効果が評価され、夏頃から1月下旬までに概ね予算(案)がまとめられます。

私たち議員は所属する政党又は地域の方々から様々なご意見やお悩みを聞き、次年度の予算に反映してもらえるように、対市(だいたいは市長宛に)交渉を10-11月頃に行います。
※ 採用不採用は後日回答があります。

このような場で市民の皆さんから頂いた要望を訴えるのですが、いままで子ども達の声を届ける数としては少なかったのは事実であり、本当に申し訳なく思っています。

3月定例会で確定した新年度予算ですが、年度途中でも事業規模に応じて補正(プラスマイナス)が組まれますし、必要とあらば新規事業を年度途中で立ち上げることもあり、その際の審議も議会毎に行います。
今回頂いた要望は、所管する部署にお話をさせていただきます。
貴重なご意見をありがとうございます。

追記:技術の先生も大変な思いをしながら、それでも生徒にはやり甲斐のある授業をと、考えておられると思います。短い中学生活ですが、楽しくすごしてください。

佐藤周
佐藤 周

質問者の方は、私の娘と同学年ですね。
娘は対島中学校で昨年度スタンドライトを製作しました。
弟が新 2 年生ですので今年度製作することになると思います。

さて、中学2年技術科の教材としてのスタンドライトについて、半導体不足や物価高騰が、どのくらい教材キット価格に影響しているか確かなことは言えませんが、選択肢が他に無 いのであれば、高額であろうと教育を保証する上で購入支援をしていかなければならないと思います。

予算が無いので、例年通りの教育が出来ないということはあり得ません。

教材に求められることは技術科座学での学習内容について、製作を通じて体験し理解を深めるとともに完成させることで達成感を味わうことだと思います。
質問者の方のお気持ちとすれば自分の体験した喜びを、後輩にもスタンドライトを通じて感じてもらいたいと察しますが、素晴らしい思いやりだと思います。

このスタンドライトは、電源・制御(スイッチ)・負荷の役割を知り、ボリュームスイッチを使って配線回路を完成させることで調光式のライトが完成しますが、教材とすれば他にも選択肢があります。
また、生徒それぞれ好みがあると思うので、いくつかのメニューの中から選択出来てもいいのかもしれません。

余談ですが、我が家では娘の好みでなかったのか、作ったスタンドライトは放置されています。
また私が対島中時代に作ったのは「はんだごて」 でした。まだ世の中にLEDライトは存在しませんでした。

結論とすると、物価高騰による影響が様々な方面に及んでいる現状を考えたときに、スタンドライトにこだわることなく、学習テーマにあった教材を可能な限り生徒に選択させた 中で学びを保証することが大切だと思います。

杉本憲也
杉本 憲也

まずは、学校での学びについて、不安にさせてしまい、誠に申し訳ありません。

中学校の技術科の教材が、物価高騰により確保できない可能性がある問題につきましては、

先の伊東市議会3月定例会、常任福祉文教委員会においても、新年度予算審議の中で、物価高騰により学びの質が落ちることが絶対にないように、予算措置も含め強く改善を要望をし、

教育長より、
「必要な予算措置も含め学びの質の確保のための措置」をお約束いただきました。

そして、3月28日、教育委員会の担当部署より連絡があり、
「来年度、技術科教材購入の目処が立った」旨の報告をいただき、
今回のご要望に添う形で解決できる見通しとなりました。

また、あわせて教育委員会と学校とがより一層連携を図り、物価高騰の状況を踏まえ、教育の質が担保できないようなことにならないようにする旨の報告もいただきましたので、お繋ぎいたします。

学校は児童生徒の皆さんが安心して質の高い教育を受けることができる場所でなければなりませんし、そのための環境作りこそ、行政が担う役割です。

今回の件も含め、経済的な事情で学びたくても学べないことはあってはならないことだと考えます。

誰1人取り残すことなく学びを確保できるよう、微力ではありますが、引き続き取り組んで参ります。

鈴木絢子
鈴木 絢子

お願いのご連絡をいただきありがとうございます。

中学校での生の声を届けていただき、とても感謝いたします。
こういった声がとても貴重です。

半導体による影響が様々なところに出てきている事は存じ上げていましたが、学校内でもこのような学習の機会と環境が失われている事は知りませんでした。

今回の件につきましては、教育委員会に確認したところ昨年と同様の教材が確保でき同じ授業が出来ると伺いました。

他学校につきましても現状学習の質が落ちてしまうようなことはないと伺っておりますのでご安心ください。

今後の議会活動でも、頂いた声も含めて学習の機会と環境を維持するためにたくさんの声を聞き、声を上げさせていただきたいと思います。

貴重なご意見をありがとうございました。

福祉文教委員会でのやりとり
(令和5年3月9日 福祉文教委員会要点記録 から抜粋)

杉本憲也 議員
次に、事項別明細書の262ページに教材費があるので、こちらで伺いたい。
昨今の半導体 不足とか原油価格の高騰の影響で、実は学校で使う教材も影響を受けているというところの部分で伺いたい。
教材の価格が高騰して、従来の教材が使用できないという学びの質に関わる問題が現場で発生しているという話を聞いている。
一例を挙げれば、市立中学校に通う生徒さんから直接原稿を頂いたが、中学校の技術科で、半導体が価格高騰等でなかなか手に入らず、教材で使えず、以前と同じ水準の教育が受けられていないので、何とか教育水準を保てるように 改善をお願いするという要望を直接いただいた。
そこで、伊東市の学びにとって重大な問題であるこうした物価高騰の影響を受けて教材が確保できないという問題に対して、教育委員会として把握されていたり、対策について、令和5年度予算での対応を含めて本市の状況を伺う。
教育指導課長(関野耕一さん)
262ページの教材費については、ここは教育指導課のほうで通級指導教室の備品等も計上してあるので、指摘のあった技術科等のものについては、この予算51には含まれないということになる。
ただ、指導課のほうで把握しているところまででいくと、 学校ごとに学級費を徴収しており、個人に帰るものは、その学級費の中から支払う。
また、今年度の決算を見て、来年度、足りない部分があれば、学級費を各学校が決めて多少上乗せする ということになっているので、もしかすると、そこの部分は若干値上げをする学校があるかもしれないが、指導課で把握している範囲では、大きな問題ということでそこら辺のことは挙がっていない。
教育長(髙橋雄幸さん)
今、教材の話があったが、学びについては、基本的に学習指導要領に基づいて授業を進めていく。
それで教材を使うわけであるが、どの教材を使うかについては学校で柔軟な対応をしていくということで、基本的な教材の品目というのがあって、これに基づいてやるが、なければ、各学校で工夫して授業に取り組みなさいと、法的には何を使ってやるというのは決まっていないので、非常に工夫しながら学校で取り組んでいるという状況がある。
とはいっても物価高騰であるので、保護者に負荷をかけないように、学校現場もしっかり工夫しながら、また教育委員会としても支援できるところはしっかりと支援しながら、質の高い授業を今後もしっかり担保していきたいと思っている。
杉本憲也 議員
今、教育長が言われたとおりで、工夫されている部分は工夫でいいが、そこにも限界があり、半導体がないとどうしても技術科でできないという授業もあるそうなので、ここは教育委員会としても、子供の学びがストップしないように支援をお願いしたい。
ここは 今まではあまり見えてこなかった部分かと思うので、よろしくお願いする。

 

 

令和5年3月9日 福祉文教委員会要点記録